「 脳 卒 中 」 の 語 源



新宿京王プラザホテルのイルミネーション






脳 卒 中 : 脳 が 卒 ( 然 ) 、風 に 中 ( あ た ) り 、麻 痺 を 来 た す こ と 。 冬 の 浜 風 に 当 っ て い る と 、足 が 重 く か じ か ん で 歩 け な く な る 。 湿 っ た 冷 た い 風 が 侵 襲 し 、気 血 の 流 れ を 阻 滞 し て 発 症 す る 。 外 感 風 邪 に 中 り 、麻 痺 が 生 じ る ; 中 風 の 本 来 の 意 味 で あ る 。

し か し 、脳 卒 中 が 外 風 に 中 って 発 症 す る と 考 え る 者 は い な い 。 脳 卒 中 と は 突 然 の 脳 血 管 傷 害 で あ り 、内 的 問 題 で 発 症 す る 。 で は 何 故 、卒 中 ( 風 ) と 云 わ れ る よ う に な っ た の で あ ろ う か ?

古 代 の 風 へ の 認 識 は 、止 ま ら ず し て 動 き 、変 化 を 引 き 起 こ す 。 そ の 認 識 ゆ え 、突 然 の 麻 痺 は 風 の 為 、と 古 人 は 考 え た 。 だ が 、脳 卒 中 の 風 は 外 来 で は な く 、 体 内 で 発 生 し た 内 風 な の だ 。

五 行 で 風 は 肝 木 に 属 す る 。 木 ( 肝 ) は 相 生 で 火 ( 心 ) を 生 ず 。 風 ( 肝 ) は 火 の 勢 い を 強 め 、火 は 風 を 生 じ 、風 火 と な り 昇 る 。 「 風 火 」 は 気 血 を 伴 い 上 昇 す る た め 、気 血 が 脳 内 を 擾 乱 す る 。 頭 痛 ・ 眩 暈 が 生 じ る 。 血 行 を 逆 上 す る と 、脳 循 環 が 破 綻 す る 。

「 諸 風 掉 眩 は 皆 肝 に 属 す る 」 。 内 風 は “ 肝 ” に 起 因 す る の だ 。 肝 鬱 化 火 に な る と 、肝 の 相 火 や 心 の 君 火 を 過 剰 に 産 生 す る 。 相 火 ・ 君 火 は 少 火 で あ る が 、過 剰 に な る と 壮 火 ( 邪 ) と な る 。 火 邪 は 上 昇 し 脳 を 衝 く 。 種 々 症 状 が 出 現 す る ( 肝 風 内 動 )。

脳 卒 中 と は 内 生 の 風 火 、す な わ ち “ 内 風 ” に 中 る こ と で あ る 。 す な わ ち 、脳 卒 中 ← 脳 卒 中 風 ← 脳 卒 中 内 風 と い う 構 図 だ 。 外 来 の 風 ( 外 風 ) に よ り 生 じ た 疼 痛 や 麻 痺 は 、「 痺 証 」 と い う 。 

外 風 は 脳 卒 中 ( 脳 血 管 傷 害 ) の “ 直 接 ” の 原 因 と は な ら な い 。 顔 面 神 経 麻 痺 や 三 叉 神 経 痛 や 脳 炎 髄 膜 炎 に は な る の だ が 。

『 金 匱 要 』 に も 内 中 風 ( 内 風 に 中 る ) に 関 す る 処 方 が あ る 風 引 湯 「 除 熱 癱 癇 」 で あ る 。 癱 ( タ ン ) と は 運 動 麻 痺 の こ と 。 癇 ( カ ン ) と は 痙 攣 で あ る 。 ま た 癱 癇 の 前 に 「 熱 」 を 冠 す る 。 熱 は 内 中 風 ( 風 火 ) ! 、な い し 外 感 風 邪 の 化 火 を 示 唆 す る 。 熱 癱 癇 は 現 代 の 脳 卒 中 の 他 に 、 中 枢 の 感 染 症 な ど も 含 む 。 張 錫 鈍 の 名 方 「 鎮 肝 熄 風 湯 」 は 一 説 に 「 風 引 湯 」 が 起 源 と ?

『 河 間 六 書 』 ( 劉 河 間 ) 「 中 風 癱 瘓 は 、・・・ 心 火 が 暴 盛 し・・・ 」 。 癱 瘓 と は 運 動 麻 痺 の こ と 。 河 間 も “ 火 ” が 脳 卒 中 の 原 因 と 。

脳 卒 中 ( 急 性 脳 血 管 傷 害 = 中 風 ) は 外 風 が 原 因 で は な い 。 内 風 に よ る こ と が 多 い の だ が 、今 日 で は 治 療 の 適 用 外 ダ ~  頭 痛 ・ め ま い ・ 精 神 失 調 ・ 不 眠 な ど の 内 風 は 清 熱 熄 風 だ が ・ ・ ・      
     ( 本 文 は 第 4 回 東 京 漢 方 研 究 会 で 述 べ た 要 旨 で あ る )



にほんブログ村 

テーマ:健康で過ごすために - ジャンル:ヘルス・ダイエット

最新記事
最新トラックバック
カテゴリ
QRコード
QRコード