月 経 時 の ト ラ ブ ル や 更 年 期 障 害 を 漢 方 で 治 す


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All Japan 米 国 に 勝 利 し 3 勝 1 敗 の 有 終 の 美 。 1 次 リ ー グ 敗 退 は 残 念 で あ っ た が、 実 力 はス コ ッ ト ラ ン ド を 凌 ぐ 。 4 年 後、 日 本 で 開 催 さ れ る World Cup 、 い や が 上 に も 期 待 が 高 ま る 。 All Japan は ラ ッ キ ー だ っ た の か 否、 エ デ ィ ー head coach の 洗 練 さ れ た 世 界 に 通 用 す る 指 導 に よ る 。 今 回 の 活 躍 は 既 に 予 想 さ れ て い た の で あ る 。

現 代 社 会 は ス ト レ ス に 満 ち 溢 れ、 自 律 神 経 ( 交 感 神 経 ・ 副 交 感 神 経 ) の 失 調 を 来 た し や す い 。 交 感 神 経 の 緊 張 状 態 は、 漢 方 で い う 肝 気 鬱 結 ( 肝 鬱 ) で あ り、 さ ま ざ ま な 病 的 状 態 を 引 き 起 こ す 。 肝 鬱 で は 末 梢 の 血 管 が 収 縮 す る た め 血 圧 が 高 く な り、 心 臓 へ の 負 担 が 増 す 。 高 血 圧 や 心 疾 患 の 原 因 と な る 。 ま た、 末 梢 血 流 が 淀 み、 ド ロ ド ロ し、 周 辺 組 織 に 体 液 が 停 滞 す る よ う に な る 。 慢 性 化 す れ ば 瘀 血 や 痰 飲 が 産 生 さ れ、 漢 方 で い う 病 気 の 原 因 な る 。

肝 鬱 の 原 因 は ス ト レ ス だ け で は な い 。 肝 気 が 鬱 滞 な く ス ム ー ズ に 運 行 す る に は、 エ ネ ル ギ ー が 必 要 で あ る 。 「 肝 は 血 を 蔵 す 」 「 肝 は 筋 を 主 る 」 と 云 わ れ る 。 肝 は 小 腸 か ら 流 入 す る 血 液 中 の ブ ド ウ 糖 か ら グ リ コ ー ゲ ン や 中 性 脂 肪 を 産 生 し、 “ 筋 ” に も 配 分 す る こ と で エ ネ ル ギ ー 源 と し て 貯 蔵 す る 。 肝 の 陰 血 が 不 足 す る 状 態 は、 肝 の 働 き を 支 え る エ ネ ル ギ ー 源 が 不 足 す る こ と を 意 味 し、 肝 気 の 推 進 力 が 低 下 し、 肝 鬱 が 生 じ る こ と に な る 。 こ の 場 合 は 肝 気 も 不 足 す る た め、 肝 の 陰 血 を 補 い な が ら、 治 療 を す る こ と が 必 要 と な る 。

女 性 は 月 事 や 出 産 に よ り、 陰 血 が 不 足 し や す い 。 月 経 前 に は 血 が 子 宮 に 集 ま る た め、 肝 の 陰 血 が 不 足 す る 。 そ の た め 肝 鬱 が 生 じ 自 律 神 経 の 失 調 が 起 こ り や す い 。 そ れ が 月 経 前 症 候 群 (PMS) で あ る 。 出 産 後 は よ り 陰 血 が 不 足 す る た め、 産 後 う つ 病 が 発 症 し や す い 。 更 年 期 は ホ ル モ ン バ ラ ン ス が 崩 れ る た め 自 律 神 経 も 不 安 定 に な る 。 そ こ に 女 性 特 有 の 潜 在 的 な 陰 血 不 足 が 重 な る た め、 不 快 な 更 年 期 障 害 と い う も の が 発 症 す る 。 治 療 は 肝 鬱 の 解 除 ( 疏 肝 解 鬱 ) で あ る が、 肝 の 陰 血 が 不 足 し て い る 状 態 で は、 こ れ は エ ン ジ ン を 空 回 り さ せ る だ け で、 肝 気 を ま す ま す 消 耗 さ せ て し ま う こ と に な り、 か え っ て 症 状 を 悪 化 さ せ る 。 陰 血 を 補 い な が ら 疏 肝 解 鬱 す る 必 要 が あ る 。 代 表 方 剤 が 加 味 逍 遥 散 で あ る 。

肝 鬱 に は 疏 肝 解 鬱 と い っ て も、 陰 血 不 足 が 著 し く、 肝 気 が 不 足 す る 場 合 は、 疏 肝 解 鬱 は 禁 忌 で あ る 。 陰 血 不 足 を 解 消 す る こ と が 先 決 で あ る 。 ま た 疏 肝 解 鬱 を 行 う 場 合 に は、 常 に 陰 血 に 対 す る 配 慮 を 忘 れ て は な ら な い 。 柴 胡 剤 を 長 期 に 使 用 す る 場 合 に 柔 肝 薬 で あ る 芍 薬 を 加 味 す る よ う に 。 大 柴 胡 湯、 柴 胡 桂 枝 湯 や 四 逆 散 に は 芍 薬 が 含 ま れ る 。 柴 胡 桂 枝 乾 姜 湯 に は 栝 楼 根、 柴 胡 加 竜 骨 牡 蠣 湯 に は 牡 蠣 が 含 ま れ、 陰 に 対 す る 配 慮 が み ら れ る 。

肝 鬱 で は 気 血 の 流 通 が 鬱 滞 す る た め 痰 飲 や 瘀 血 が 産 生 さ れ や す い 。 そ の た め 柴 胡 剤 に は 強 力 な 燥 湿 化 痰 薬 で あ る 半 夏 が 含 ま れ て い る も の が 多 い 。 加 味 逍 遥 散 は 潜 在 的 に 陰 血 不 足 で あ る 女 性 に 頻 用 さ れ る た め、 半 夏 は 含 ま れ ず 茯 苓 と 朮 が こ れ に 代 わ る 。 女 性 で 瘀 血 が 明 ら か な ら 桂 枝 茯 苓 丸 な ど を 合 方 す る 。

精 神 状 態 が 激 し い 場 合 に は、 駆 瘀 血 作 用 の 強 い 大 黄 が 含 ま れ る 方 剤 を 用 い る 。 桃 核 承 気 湯 が 頻 用 さ れ る よ う だ が、 気 を 昇 ら せ る 桂 枝 が 含 ま れ て い る た め 合 わ な い こ と も 多 い 。 そ の よ う な 場 合 は、 気 の 鬱 滞 を 破 り、 降 気 作 用 を 有 す る 大 承 気 湯 が よ い 。


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月 経 前 症 候 群 ( PMS ) に 甘 麦 大 棗 湯









今 後 日 常 診 察 に 有 益 と 考 え ら れ る 論 文 な ど を と き ど き 紹 介 し た い 。 今 回 は 「 月 経 前 の 情 緒 不 安 定 な 症 状 に 甘 麦 大 棗 湯 が 劇 的 に 著 効 し た PMS 7 例 の 検 討 」 ( 産 婦 人 科 漢 方 研 究 の あ ゆ み 26 号 p57 ) 。 関 連 記 事 と し て 漢 方 医 学 2014 年 No3, p151 も 紹 介 し た い 。

症 例 は 20 ~ 40 代 で、 月 経 周 期 が ほ ぼ 規 則 的 な 方 で あ る 。 症 状 は 月 経 開 始 数 日 前 に 急 に イ ラ イ ラ が 強 く な り ( 焦 躁 )、 怒 り っ ぽ く ( 易 怒 ) 攻 撃 的 に な っ た り、 自 分 を 責 め て 落 ち 込 ん だ り、 悲 し み 泣 く と い っ た、 感 情 の 起 伏 の 激 し い 情 緒 不 安 定 な 状 態 が 現 れ る 。

甘 麦 大 棗 湯 の 処 方 目 的 で あ る 「 欠 伸 」 ( あ く び ) は 7 例 中 6 例 に 認 め ら れ た 。 全 例 に 舌 診 で 「 水 滞 ・ 瘀 血 」 の 所 見 が 疑 わ れ た 。 腹 力 は 7 例 と も 「 中 等 度 」 で、 「 臍 上 の 動 悸 」 が 全 例 に、 腹 直 筋 の 緊 張 が 7 例 中 5 例 に、 胃 部 振 水 音 が 7 例 中 6 例 に 認 め ら れ た 。 ま た 胸 脇 苦 満 は 4 例 に、 左 下 腹 部 の 圧 痛 が 4 例 に 認 め ら れ た 。

甘 麦 大 棗 湯 は 月 経 開 始 前 の、 焦 燥 感、 不 安 感、 易 怒 、 流 涙 、 自 己 嫌 悪、 情 緒 不 安 定、 に 有 効 で あ っ た 。 不 眠 や 過 食 に も 効 果 的 で あ っ た 。 便 秘 を 認 め る 症 例 に は 桃 核 承 気 湯 を 加 え、 症 状 が 激 し い 場 合 は 抑 肝 散 加 陳 皮 半 夏 を 加 え る こ と で、 症 状 が よ り 改 善 し た 。 さ ら に 少 量 で も 即 効 性 ( 30 分 ~ 1 時 間 以 内 ) が 得 ら れ た 。 症 例 提 示 は な い が、 鬱 病 の 月 経 前 憎 悪 に も 有 効 と 言 っ て い る 。

「 漢 方 医 学 」 の 座 談 会 「 女 性 の た め の よ り よ い 医 療 を 考 え る 」 に よ る と、 統 合 失 調 感 情 障 害 が 基 礎 に あ る PME ( 本 来 の 疾 患 の 月 経 前 憎 悪 ) の 30 代 女 性 に、 半 夏 白 朮 天 麻 湯 を 投 与 し た と こ ろ イ ラ イ ラ と 攻 撃 性 が 改 善 し た 。 さ ら に 月 経 前 2 週 間 は 甘 麦 大 棗 湯 を、 攻 撃 性 を 抑 制 で き な い と き に は 抑 肝 散 を 頓 服 し、 精 神 病 薬 を 1/4 に 減 量 で き た 。 PMSPME の 治 療 の 参 考 に な る 記 事 だ 。


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