李 東 垣 の 「 陰 火 」 を 消 す : 補 中 益 気 湯


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格 子 か ら 薄 日 が 零 れ る、 昼 な お 暗 き 京 の 町 家 。 細 い 路 地 に 軒 を 連 ね、 京 の 陰 翳 が 一 層 引 き 立 つ 。 千 年 の 古 の み や こ 京 都 。 歓 楽 街 の 光 に も そ の 闇 を 引 き ず る 。 歴 史 の 鬼 た ち が 厳 寒 に 隠 れ、 人 の こ こ ろ に も 影 を 落 と す。 い け ず の 血 が 受 け 継 が れ、 今 を 生 き る 人 び と に 重 く 伸 し 掛 か る 。 観 光 客 の 雑 踏 だ け が 明 る く 響 き 渡 る 。

日 本 東 洋 医 学 雑 誌 第 68 巻 第 3 号 2017 年 p 227~230 に、 補 中 益 気 湯 が 奏 功 し た 剥 脱 性 口 唇 炎 の 1 例 が 報 告 さ れ て い た 。 31 歳 の 女 性 で 産 後 に 発 症 し た も の で、 帰 耆 建 中 湯 や 十 全 大 補 湯 が 無 効 で、 補 中 益 気 湯 で 著 効 が 得 ら れ た も の で あ る 。 脈 や 腹 証 な ど か ら 産 後 の 気 血 不 足 と 考 え、 帰 耆 建 中 湯 や 十 全 大 補 湯 を 投 与 し た の だ が 無 効 で あ っ た 。 で は 補 中 益 気 湯 が 効 い た の は な ぜ か  答 え は、 気 血 不 足 で は な か っ た か ら で あ る 。

『 脾 胃 論 』 巻 中 ・ 飲 食 勞 倦 所 傷 始 為 熱 中 論 に 「 飲 食 失 節、 寒 溫 不 適、 則 脾 胃 乃 傷 。 喜 怒 憂 恐、 損 耗 元 氣 。 既 脾 胃 氣 衰、 元 氣 不 足、 而 心 火 獨 盛 。 心 火 者、 陰 火 也 。 ・ ・ ・ 」 と あ る 。 こ れ は、 脾 胃 の 機 能 が 低 下 し 気 の 産 生 が 不 足 す る と、 心 の 働 き を 高 め 血 行 を 促 進 し、 気 の 産 生 を 高 め よ う と す る 。 こ れ は 生 理 的 で 代 償 的 な 働 き な の だ が、 心 気 の 産 生 が 生 理 的 範 疇 を 超 え る と、 生 体 に 災 い を 与 え る 心 火陰 火 ) と な る 。 李 東 垣 の 云 う 心 火 は、 肝 鬱 に よ り 生 じ る 一 般 的 な 心 火 と は 異 な る 。 脾 胃 気 衰 を 回 復 さ せ る た め に、 心 が 機 能 を 亢 進 さ せ て 生 じ た 熱 産 生 で あ る 。 陰 火 論 に は 誤 り が 多 い 。

陰 火 は 脾 胃 の 内 傷 に よ り 生 じ た も の で あ る 。 こ の た め に 用 意 さ れ た の が 補 中 益 気 湯 。 上 記 の 症 例 の 場 合、 口 唇 炎 の 原 因 は、 脾 胃 の 虚 損 に よ り 発 し た 陰 火 に あ っ た 。 脾 胃 の 働 き を 助 け、 正 気 を 上 達 さ せ れ ば、 陰 火 は 自 然 と 消 滅 す る 。 清 熱 剤 な ど は 不 要 で 却 っ て 誤 治 と な る 。 朮 ・ 陳 皮 ・ 大 棗 ・ 甘 草 ・ 生 姜 で 脾 胃 を 賦 活 し、 当 帰 で 血 を 養 い 血 脈 を 通 じ、 人 参 ・ 黄 耆 で 気 を 産 じ、 柴 胡 ・ 升 麻 ・ 黄 耆 で 気 を 昇 ら す 。 補 中 益 気 湯 は 全 身 に 気 を 布 達 す る 力 に 優 れ、 特 異 的 で あ る 。

補 中 益 気 湯 は 昇 提 作 用 を 有 す る た め、 脱 肛 や 痔 の 脱 出 や 子 宮 脱 な ど 下 に も 有 効 で あ る 。 入 口 に も 出 口 に も 効 く 方 剤 は 他 に も あ る 。 以 前 紹 介 し た 乙 字 湯 だ 。 口 周 囲 の 皮 膚 疾 患 や、 肛 門 や 陰 部 の 疾 患 に 有 効 で あ る 。 構 成 生 薬 も 柴 胡 ・ 升 麻 ・ 当 帰 ・ 甘 草 が 共 通 す る 。 虚 実 の 差 が あ る が、 両 剤 が上 下 の “ 口 ” に 有 効 な の は、 柴 胡 ・ 升 麻 の 升 堤 作 用 に よ る も の 考 え ら れ る 。 だ が、 両 剤 を 柴 胡 剤 と 捉 え る と、 他 の 考 え が 浮 か ぶ 。 口 と 肛 門 ・ 陰 部 は 表 裏 の 狭 間、 半 表 半 裏で あ る 。 半 表 半 裏 に は 柴 胡 剤 。 今 後 の 課 題 と す る 。

PS : 厳 密 に は 入 口 と 出 口 で は な い が、 口 唇 の 乾 燥 を 目 安 に 温 経 湯 を 用 い、 潰 瘍 性 大 腸 炎 に 奏 功 し た 経 験 が あ る 。 潰 瘍 性 大 腸 炎 が 近 年 急 増 し て い る こ と に 鑑 み、 追 記 し た 次 第 で あ る 。


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テーマ:漢方・東洋医学 - ジャンル:ヘルス・ダイエット

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